塗装用語辞典【さ~そ】
塗り替え工事で使われる言葉や塗料などの性能表に記載されている専門用語などを解説します。外壁の塗り替え工事などを依頼したり調べている際に普段、聞き慣れない専門的な用語を目にすることもあるかと思います。説明の意味を理解しているだけでも業者とのトラブル回避に繋がります。
外壁や屋根塗装で使用する下地へ塗布して上塗り塗料の定着を良くする効果のある下地材です。塗膜剥がれや塗装ムラを抑える効果があり、凹凸を覆い隠したり隙間を接着する役割があります。
sealear(シーラー)には「塞ぐ」という意味があり「隙間をシールする」などの様に使うとわかりやすいと思います。
「プライマー(最初に塗る)」とも呼ばれます。
Sealing(シーリング)は「充填」や「封印」などの意味があり、建築では"コーキング"とも呼ばれています。シーリング材を注入する際に使用する工具がコーキングガンと呼ばれることからも、シーリングとコーキングが同じだということが分かります。
シーリング材は弾力のあるシリコン系素材でできていて、サイディングの継ぎ目などへ注入して気密性を高め効果があります。隙間から雨水が浸入するのを防いで雨漏り防止に使用されます。
シーリング材も外部刺激による塗装の保護効果低下で、シリコン成分が紫外線による化学変化で変質し硬化、収縮して劣化を起こします。気温変化による外壁の伸縮に対応できなくなり、雨漏りの原因にも繋がります。
外壁塗装で下地調整(下地処理)は仕上げ塗装よりも重要です。下地の劣化や傷を補う「補修効果」と、上塗り塗料の定着を良くする「調整効果」があります。
-補修効果-
下地の"クラック(亀裂)"や損傷部分をシーリング材などで補修する。
-調整効果-
下地の凹凸を整えて上塗り塗料の定着を良くします。
シーラーやフィラーを塗装する下塗りや、金属面などを荒らして"ケレン"を行うのも下地調整です。
ケイ素と酸素をからなる化合物の事で、塗装には「シリコン系塗料」として使われています。撥水や防水効果が高く、様々な種類や効果の塗料に使用されています。
シロキサン結合を使用した一般的なものが「シリコーン」です。シリコンは高い耐久性を持つため、塗料に限らず幅広い分野で使用されています。熱にも強いため、調理器具や工具などにも活用されています。
親水性(しんすいせ)とは"他の物質と結び付く力が高い性質"のことで、水に溶けやすく混ざりやすい状態のことをいいます。
外壁などの表面に水を掛けた場合に、水が水玉状ではなく、薄く膜のように広がった状態が親水性が高いとなります。
外壁塗装の場合に親水性が高いと、外壁などに水の膜によるコーティングが施され、親水性が高い部位に汚れの付着や定着を防げます。付着した汚れも雨水などで洗い流されやすくなります。付着した物質による侵食から外壁が痛むのを防いだり住宅の美観維持にも繋がります。塗料の性能にも親水性の高さを特徴にしている製品も多いです。